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ネイティブアメリカンフルートは、求愛の際に用いることから、「ラブフルート」と呼ばれることもある。以下は、ラブフルートがいかにして人間にもたらされたかという、ラコタ族の伝説である。
一人の若者がおりました。彼はハンターとしては勇敢でしたが、酋長の娘に自分の想いを告白できずにいる内気な青年でもありました。
狩りの途中、森の中で野宿したある晩に、彼は夢を見ました。それは、キツツキの夢でした。キツツキは言いました。「若者よ、我々はお前のことを知っている。お前が良い人間だということも、お前が恋に悩むことも。我々精霊が作る笛をお前にやろう。その音色は精霊の歌であり、愛の歌である」 若者が目を覚ますと、夢の中のキツツキが目の前にいるではありませんか。キツツキは若者が起きるのを確認すると、ゆっくりと飛び立ちました。まるで若者に「ついて来い」と、いざなうように。若者がついて行くと、やがて一本の大きな杉の木にたどり着きます。キツツキは枝に取り付いて、クチバシで孔を開け始めました。やがて枝はフルートへと形を変えました。
こうしてフルートを手に入れた若者は、娘のティーピーの外で笛を吹きました。その音色に魅せられて外に出てきた娘は、やがて求愛に対する承諾の証として、自分の肩にかけていた毛布で若者を包み込みました。
この笛はこのようにして、人間にもたらされました。ゆえにラコタでは、キツツキへの感謝を忘れないためにも、今なお笛をキツツキの頭の形に似せて作り、それをラブフルートと呼ぶのです。
・・・というのが、私が最初に聞いた話である。だが調べるうちに、この伝説には様々なバリエーションがあることに気がついた。例えば、笛のもとまで導くのが鹿人間であったり、自分の放った弓だったりするものもある(いずれにせよ、神秘的な力である)。どの話にも共通するのは、笛を見つけるのが若者であること、笛が杉の木で出来ていること、笛の孔を開けたのはキツツキであること(胴部の空洞はシロアリという話も)、笛が精霊からのギフトであること、そして最後はハッピーエンドという点である。
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